一括投資と定期投資のどちらが得策か。
投資を始める際、多くの人が悩むのが「一括投資」と「定期投資」のどちらを選ぶべきかという問題です。
どちらも投資の基本的な手段ですが、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
投資初心者は、定期投資の方が資産への負担が緩やかで、貯金のような感覚で始められるため、一般的には定期投資を選択することが多いと思います。
一括投資は、大きな資産移動のようなものであり、まさに「投資」といった方法です。
本記事では、投資初心者の皆様でも分かりやすく、それぞれの方法の特徴を詳しく説明します。
投資のスタートダッシュを成功させるために、自分に合った投資方法を見つけて、理想のゴールを目指しましょう!
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一括投資のメリットとデメリット
まず、一括投資のメリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
一括投資の最大のメリットは、株価が上がり続ける場合に、最も高いリターンを得られることです。
例えば、株価が10年間にわたって年率7%で成長すると仮定すると、一括投資した場合、その成長の恩恵をフルに受けることができます。
このように、一度に大きな金額を投資することで、市場の長期的な成長を最大限に享受できます。
デメリット
一方で、一括投資にはリスクも伴います。
特に投資後に市場が下落すると、大きな損失を被る可能性があります。
例えば、リーマン・ショックのような市場の大暴落が起こった場合、一括投資をした直後であれば、その影響をまともに受けてしまいます。
また、一括投資のタイミングを見極めることは難しく、多くの投資家が躊躇する要因ともなります。
さらに、大きなリスクを伴うため、心理的負担も大きくなります。
用語補足
リスク:危険性、不確実性
定期投資のメリットとデメリット
次に、定期投資のメリットとデメリットについて説明します。
メリット
定期投資の最大のメリットは、投資後に株価が下がっても、安く株を買い増すことができる点です。
これにより、ドルコスト平均法の効果が働き、長期的に見ると投資単価を下げることができます。
また、定期的に少額を投資するため、市場の短期的な変動に対する不安を軽減することができます。
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デメリット
一方で、定期投資にはデメリットも存在します。
少額を定期的に投資するため、投資総額の増加が緩やかになり、一括投資に比べてリターンが小さくなる可能性があります。
特に、株価が一貫して上昇している場合、高値で買付を行うことになるため、一括投資をした方がリターンが高くなります。
また、多くの資産を準備できている場合、待機資金を運用せずに寝かせることになり、その資金分の収益機会を損失することになります。
感情と投資のバランス
投資家が市場の変動を気にしやすい場合、定期投資の方が心理的負担が軽減できます。
定期投資は少額を定期的に投資するため、短期的な市場の変動によるストレスを軽減できます。
特に投資初心者にとっては、定期投資の方が心理的な負担が少なく、続けやすい方法と言えます。
また、株式以外の資産クラスについても、ニッセイ基礎研究所の調査によると、多くの資産クラスにおいて一般的に一括投資の方が定期投資よりもパフォーマンスが良いと報告されています。
この研究では、1989年から10年間および20年間の一括投資と通常の投資のパフォーマンスを比較しています。
用語補足
資産クラス:株式、債券、不動産、金、コモディティ(商品先物取引)
一括投資 vs 定期投資:どっちが賢い?投資タイミングを見極める極意 まとめ
一括投資と定期投資のどちらが得かの結論としては、過去20年の実績からは一括投資が得でしょう。
投資家がまとまった資金を用意している場合、資金を迅速に運用したい場合は、理論的には一括投資の方が有利であるようです。
2024年6月現在、右肩上がりの株価動向に直面しているため、できる限り資金を投入するのも一つの投資戦略だと思います。
しかし、初心者は心理的負担から、自分がやりやすい方法を選ぶべきでしょう。
投資は長期的な視点で行うことが重要であり、自分に合った方法を選ぶことで、安心して投資を続けることができます。
つみたてNISAなどの制度を活用し、無理のない範囲で投資を行うことが長期運用につながり、最終的には資産形成の成功への鍵となるでしょう。
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