投資信託や個別株で高配当株を長期運用し、安定的な利益を獲得している方も多いでしょう。
しかし、長期運用だけに留まらず、さらに収益アップを目指したいと考える方も少なくありません。
そこで今回は、長期運用という基本方針を維持しつつ、短期・中期運用においてより積極的な投資判断を行うためのツールとして、「テクニカル分析」の基礎をわかりやすく解説します。
テクニカル分析を理解することで、過去の価格データに基づいて将来の価格動向を予測し、より高いリターンを狙うことが可能になります。
もちろん、投資にはリスクが伴いますが、テクニカル分析をマスターすることで、ある程度安全な運用を維持しながら、より積極的な投資戦略を実行することができるようになります。
本記事では、テクニカル分析の基本的な考え方から、チャートパターンや、基本的な分析手法まで、初心者でも理解しやすいように丁寧に解説していきます。
投資の幅を広げ、さらなる収益アップを目指すあなたにとって、本記事がテクニカル分析入門の第一歩となることを願っています。
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テクニカル分析とは
テクニカル分析は、過去の株価や取引量などのデータを基に、将来の株価動向を予測する手法です。
ファンダメンタル分析が企業の業績や財務状況に基づくのに対し、テクニカル分析は価格の動きやパターンを重視します。
この手法を身に付けることで、短期的な売買タイミングを見極めやすくなり、投資戦略に幅を持たせることが可能です。また、短期的な取引にも投資範囲を広げることができます。
移動平均線とローソク足
移動平均線
移動平均線(MA)は、特定の期間の株価の平均値を線で結んだものです。
短期、中期、長期のトレンドを視覚的に確認するのに役立ちます。
「移動平均線を制するものがテクニカルを制する」という言葉もあります。
たとえば、50日移動平均線は直近50日間の株価の平均を示します。移動平均線が上昇している時は上昇トレンド、下降している時は下降トレンドと判断されます。
移動平均線を使った売買のタイミングとして、株価が移動平均線に接近した時に売買する方法があります。
例えば、株価が移動平均線を上抜ける時は買いのシグナル、下抜ける時は売りのシグナルとされます。
また、もみ合い(横ばい)の期間が長いほど、その後の上昇力が強くなる傾向があります。
ローソク足
ローソク足は、1日の株価の始値、高値、安値、終値を一本の棒で表したものです。これにより、1日の値動きを視覚的に把握しやすくなります。
ローソク足には多くのパターンがあり、特定のパターンがトレンドの転換を示唆することがあります。
例えば、「三兵」というパターンは、ローソク足が3日続けて移動平均線から離れていく現象で、買いのシグナルとされています。
また、「三角保合い」(トライアングルフォーメーション)は、株価が上下しながらも横ばいの動きを続け、その上下の動きがだんだん小さくなっていくことで、チャートの形が三角形のようになる状態を指します。
その後、株価は上下どちらかに大きく動くと言われています。
価格が狭い範囲で推移した後に上方に抜けること(上放れ)で、上昇トレンドの開始を示します。
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基本チャートパターン
トレンドラインとレジスタンスライン
トレンドラインは、株価の上下の動きを視覚的に捉えるために、価格の高値同士、または安値同士を結んだ線です。
このラインを引くことで、株価が上昇傾向にあるのか、下降傾向にあるのかを判断しやすくなります。
また、レジスタンスラインは、過去に何度も株価が上昇を止められた水準を指します。このラインを突破することができれば、さらなる上昇が期待されます。
一方、下値抵抗ポイントは、過去に何度も株価が下落を止めた水準のことです。これを下回ると、さらなる下落が予想されます。
押し目買いと逆指値
押し目買いは、上昇トレンド中に一時的な下落が発生した際に買いを入れる手法です。
移動平均線に近づいたタイミングで買いを入れることで、リスクを抑えつつ、上昇トレンドに乗ることができます。
逆指値は、あらかじめ設定した価格に達した場合に自動的に売買が行われる注文方法です。
これにより、急な値動きに対応しやすくなります。もみ合い相場が続く場合、逆指値を設定しておくことで、突然の値動きに備えることができます。
上昇トレンドに転換した際には買い注文を出し、下降トレンドに転換した際には売り注文を出します。
また、もみ合いが長いほど 上昇力が強くなります。
投資初心者向け:儲かるテクニカル分析入門 まとめ
テクニカル分析の基礎を理解することで、投資の幅を広げることができます。
移動平均線やローソク足、基本的なチャートパターンを学び、実際の取引に応用することで、短期的な売買のタイミングをより正確に判断できるようになるでしょう。
これにより、長期運用の安定性を保ちながら、能動的な取引を実践することが可能です。
テクニカル分析を駆使して、より有利な投資を目指しましょう。
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