パソコンの電源を毎回切るべきか、それともつけっぱなしにするべきか悩む方は多いでしょう。
電源のオン、オフがパソコンに負担をかけて劣化させるとの情報をよく聞きます。
結論としては、パソコンの使い方次第です。
実は、電源のオンオフにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
この記事では、電源を落とさない場合と、毎回落とす場合それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
さらに、シャットダウンと再起動の違い、トラブル発生時の対処方法、デスクトップとノートパソコンの違いなどもご紹介します。
また、パソコンが「重い」「フリーズする」といったトラブルを、電源操作だけで解決する具体的な手順も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

電源を落とさないメリット・デメリット
電源を落とさないメリット・デメリットを見ていきましょう。
電源を落とさないメリット:起動が速い!最新情報も逃さない!
電源を落とさないメリットは、主に以下の3点が挙げられます。
1. 起動時間の短縮
パソコンの電源を落としたくない主な理由は、利便性だと思います。
パソコンが起動するまで待たなければならないよりは、常に使える状態のほうがいいですよね。
2. 最新の情報に保たれる
電源を落とさない場合に、Windows Updateやウィルススキャンをスケジュールしておけば夜間に実行されるため、常に最新のセキュリティ対策や機能を利用することができます。
3. リモート対応
電源を落とさない場合、リモートデスクトップ機能により、外出先から自宅のパソコンにアクセスして操作することができます。
電源を落とさないデメリット:部品の劣化、電気代は大丈夫?
電源を落とさないことによるデメリットは、主に以下の3点が挙げられます。
1. 部品の劣化・消耗
電源を落とさない場合、常にパソコン内部に電力が供給されているため、ハードディスクやファンなどの部品が常に稼働し、劣化や消耗が早くなります。
2. 電気代の増加
電源を落とさない場合、常にパソコンが待機状態にあるため、電気代がかかります。特に、高性能なパソコンを使用している場合は、電気代の増加が顕著になります。
3. 落雷や停電リスク
電源を落とさない場合、落雷や停電時にパソコンが損傷するリスクがあります。
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シャットダウンと再起動の違い:どちらを選ぶべき?
シャットダウンと再起動は、どちらもパソコンの電源を切る操作ですが、いくつかの違いがあります。
シャットダウン
メモリは解放されますが一部情報はストレージに保存されるため、次回起動が高速スタートアップ対応になります。
完全シャットダウンするとメモリは解放され情報もストレージに保存されません。
次回起動が高速スタートアップ非対応になります。
完全シャットダウンの方法はシフト押しながらシャットダウンです。
再起動
システムを終了して再起動するため、Windows Updateやアプリケーションのインストールの後処理があると実行してからWindowsを終了します。
メモリが原因での不調を修復できます。
アプリのアンインストールもメモリクリアで完了されます。
メモリがリセットされるため、メモリでタスクが詰まっている状態が解消されます。
メモリの中に情報が多ければ多いほど、不具合・エラーが起きやすくなりますので、再起動の方が不具合が起こりづらくなります。
デバイスドライバなどの設定が再読み込まれるため、周辺機器などのデバイスを変更した場合に不具合が発生する可能性が低くなります。
どちらを選ぶべきか
使用頻度が高い場合は、シャットダウンの方が起動時間の短縮につながり、便利です。
トラブルが発生した場合や、周辺機器を変更した場合は、再起動が問題解消になります。
長時間使用しない場合は、シャットダウンして電源を完全に切る方が、部品の劣化や電気代の節約につながります。
シャットダウンと再起動は、それぞれメリットとデメリットがあります。状況に応じて使い分けることが大切です。
【簡単解決】パソコンが遅い・重い・フリーズする時の3ステップ
「急に動作が遅くなった」「アプリが開かない」「フリーズして動かない」
そんなトラブルが起きた時、原因がわからず焦ってしまうことはありませんか?
実は、パソコンの不調の多くは**「電源の操作」と「更新」**だけで解決できてしまいます。
スマートフォンも調子が悪い時に再起動すると直ることが多いですが、パソコンも同じです。
トラブルが起きた時は、以下の3つの手順を順番に試してみてください。
手順1:まずは「再起動」を試す(基本)
何らかの不具合を感じたら、まずは**「再起動」**を行いましょう。
前述の通り、通常の「シャットダウン」ではシステム情報が保存されたままになりますが、「再起動」ならメモリ上がリセットされ、詰まっていたタスクや一時的なエラーがきれいに解消されます。
- Windowsの場合: スタートボタン > 電源 > 「再起動」をクリック
- Macの場合: Appleメニュー > 「再起動」をクリック
手順2:直らない場合は「完全シャットダウン+放電」
再起動でも直らない場合、あるいは画面が固まって操作できない場合は、電源を完全に断つ**「完全シャットダウン」と「放電」**を試します。
PC内部に溜まった不要な電気(帯電)が誤作動を起こしているケースに有効です。
- 完全シャットダウンする
- Windowsの場合、キーボードの**[Shift]キーを押しながら「シャットダウン」**をクリックします。
- 電源ケーブルを抜いて放置する(放電)
- 電源が切れたら、ACアダプターやコンセントを抜き、1〜2分ほどそのまま放置します。
- これにより内部の電気が抜け、ハードウェアの状態がリセットされます。
手順3:Windows Update(更新)を確認する
電源操作で一時的に直っても、またすぐに調子が悪くなる場合は、システム自体が古い可能性があります。
アプリやセキュリティの不具合を修正するため、最新の状態にアップデートしましょう。
- 手順: 「設定」>「Windows Update」を開き、「更新プログラムのチェック」をクリックします。
【注意】 アップデート自体が原因で一時的に不調になることも稀にあります。その場合は、修正パッチが配信されるのを待つか、専門家に相談しましょう。
再起動やアップデートを試しても「まだパソコンが重い…」と感じる場合は、システム設定や不要データが原因かもしれません。劇的に動作を軽くするメンテナンス術をまとめた、こちらの完全ガイドもあわせてご覧ください。
デスクトップとノートパソコンの違い:使い分けが大切!
そもそもパソコンは24時間使用する想定で作られているので電源は落とさなくても大丈夫ですが、デスクトップパソコンとノートパソコンでは、電源のオンオフに対する考え方や推奨される使用方法が異なります。
デスクトップパソコン
一般的に、電源を落とさず使用しても問題ありません。
高速スタートアップ機能により、起動時間が短縮されます。
冷却機能が強いので部品の劣化が、ノートパソコンよりも影響を受けにくいです。
ノートパソコン
長時間使用しない場合は、電源を落とした方がバッテリーの劣化を抑えることができます。
発熱の問題があるため、電源を落とした方が本体の温度を下げることができます。
ちなみに、ノートPCの場合は「電源の切り方」と同じくらい「充電ケーブルの抜き差し」も寿命に大きく関わります。
パソコンの電源は毎回オフ?シャットダウンと再起動の正しい使い方 まとめ
電源を落とすか、つけっぱなしにするか、最終的な判断は、ご自身のニーズ次第です。
電源を落とすことをおすすめする方
- パソコンを長時間使用しない方
- 電気代を節約したい方
- 部品の劣化を抑制したい方
電源を落とさないことをおすすめする方
- パソコンを頻繁に使用する方
- 常に最新の情報に保ちたい方
- リモートデスクトップ機能をよく利用する方
電源のオンオフは、パソコンの使い方や環境によって最適な方法が異なります。
この記事で紹介したメリット・デメリットや、デスクトップとノートパソコンの違いなどを参考に、ご自身にとってベストな方法を見つけてください。
電源のオンオフ、あなたにとって最適な方法で、快適なパソコンライフを送りましょう!





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